江戸の頃から新潟は、人と人が出会う街。堀と柳ともてなす心が、日本中の人々に感動とやさしさをあたえてきました。200年の伝統を誇る新潟・古町花街の「芸」と「粋」と、「もてなしの心」を伝えるのが私たちの仕事です。

写真提供:(株)第一印刷所

振袖さん・留袖さんについて

  • 紅子
  • あやめ
  • 春花
  • あおい
  • 華乃
  • 初音
  • 雪江
  • 雪江
  • 小夏
  • 和香
画像をクリックすると拡大されます。写真提供:佐武浩一

柳都振興株式会社に所属する芸妓達を俗に、“柳都さん”と呼びます。現在は、留袖3名(紅子、あやめ、春花)、振袖7名(あおい、華乃、初音、雪江、ほのか、小夏、和香)、計10名が所属しております。
日本舞踊・市山流や鳴物・望月流のほか、長唄や三味線の厳しい稽古で芸を磨き、日頃の芸の研鑽ぶりを一流料亭およびホテルの宴席で華麗に披露します。料亭のお座敷では、芸はもちろんのこと、“お座敷遊び” や心地よい“花柳界ことば” のもてなしで、皆さまに「新潟情緒」を楽しんでいただいています。

宴席以外では、恒例の“古町 柳と華の会”(3月)、古町芸妓総出演による“ふるまち新潟をどり”(6月)、 “新潟まつり”(8月)、“にいがた冬/夏・食の陣”(冬:2月、夏:7~9月)、“古町どんどん”(5月、10月)、“新潟花街茶屋”(春・夏:4~9月、秋・冬:10~12月)に出演し、艶やかな舞姿で多くの人々を魅了しています。また、日本全国はもとより海外におけるイベントにも出演し、その磨き上げられた芸は国内外で高い評価を得ています。
近年では、G8サミット労働大臣会合での舞の披露や、県外観光キャラバンへの参加、“一日芸妓体験会”の実施や、小学校の“学童体験会”で伝統文化の素晴らしさを体感してもらうなど多彩な場面で活躍しています。

なお、 2004年2月には、会社組織で芸妓を育成するという斬新なアイディアに加え、芸能文化伝承の取り組みが評価され、(社)地域経済総合研究所主催の『ちいき経済賞』(総務省、日経新聞社後援)で、「ふるさとスピリット賞」を受賞しました。

◆柳都の留袖さん…振袖を務め上げた一人前の芸妓

着物 袖は留袖、裾は普通の着物より長い“お引きずり”を着用。
6・9月は裏地がついていない単衣(ひとえ)、7・8月は薄く透き通った軽やかな呂(ろ)、10~5月は裏地のついた袷(あわせ)を着る。
髪形 中島田中島田(根の部分を丈長で持ち上げて結う)
かんざし 季節に応じた“櫛”を挿す。
“前挿し”は、夏場は銀または象牙、冬場はべっ甲、“後挿し”は、前挿しと同じ種のものを挿す。
正装時、夏場は象牙、冬場はべっ甲を挿す。“後挿し”は、夏場は緑、冬場は赤の玉かんざしを挿す。
半襟 白襟
帯揚げ 中央で結んで帯の中に入れる
柳結びお太鼓結び普段はお太鼓結び(画像左)、正装時はお太鼓の下を結ばずに垂らす“柳”(画像右)に結ぶ
裾の持ち方 帯から下の裾までの部分を褄(ツマ)といい、歩く時は必ず左手で右へ寄せて持つ

◆柳都の振袖さん…18歳以上の若手芸妓

着物 華やかな振袖を着用。
留袖同様、6・9月は裏地がついていない単衣(ひとえ)、7・8月は薄く透き通った軽やかな呂(ろ)、10~5月は裏地のついた袷(あわせ)を着る。
髪形 桃割れ桃割れ(前髪を高くふっくらと上げ後頭上部で髪を二つに輪にまとめ桃を二つに割ったようにふっくらと結う)
かんざし 正月の「梅と松」、春の「藤」、夏の「柳」というように、四季折々の花をあしらった“花かんざし”を挿す。
“前挿し”は銀細工、“後挿し”は朱塗りの平打ちかんざしを挿す
半襟 刺繍の施された赤または薄ピンク色のもの
帯揚げ 半襟と同じ柄で、中央で結ばず開いた状態で締め後ろで結ぶ
矢の字結び矢の字結び
裾の持ち方 屋外での移動時は、袖を引っ掛けて破かないように袖を持って歩く。
その際、中の襦袢が見えないよう左手をきれいに重ねて持つ
◆市山流
新潟市無形文化財の第一号。 18世紀半ば大阪で誕生し、3代目市山 七十郎(なそろう)が新潟に本拠をおいて、4代目以降、女性舞踊家によって継承されている。古町芸妓の指導や舞踊会の企画構成など、新潟の舞踊界や花柳界の発展に尽力してきた。地方に宗家があり、その地で120年以上の歴史を刻んできた流派は全国でも唯一で、その芸術性は高く評価されている。2006年2月、六世宗家・市山七十郎が逝去され、現在の家元は7代目市山 七十世(なそよ)。

◆お座敷遊び
お座敷に興を添える遊びのこと。宴席を一気に盛り上げてくれる。「樽拳(たるけん)」、「行事拳(ぎょうじけん)」など“拳”と名の付く手遊びが何種類もあり、負けると“罰ゲーム”として杯を飲み干すことになる。

◆花柳界ことば
男性客は「あにさま」、女性客は「あねさま」と呼ぶ。他に、「○○してください」は「○○しなれて」(例: 「お飲みになってください」は「飲みなれてぇ」)という。方言を織り交ぜたこの花柳界ことばも「新潟情緒」を感じてもらうためのもてなしの一つである。